事業再生アドバイザーの勉強は、独学が良いのか、講座が良いのか?

事業再生アドバイザー認定の取得を考えている方が、
銀行研修社の講座を受けるべきか、どうか尋ねられました。

こんなことを言ったら、関係各所からお叱りを受けそうですが、

正直に言いますと、銀行研修社の講座を受講した方が良いと思っています。

高いお金を払わなくても、しっかり勉強さえすればほぼ間違いなく、合格できると断言できればよいのですが、「事業再生」は既に困っている企業を復活に導く手助けをしてくれるノウハウを与えてくれる試験だと考えています。

独学で合格できるような試験であれば困っている企業は無いと言えるからです。

事業再生アドバイザー試験は、講座を実施している機関が銀行研修社であることからその名前にもある通り、主な受験者は金融機関で働いている方達です。その金融機関で働いている方達が金融機関の立場で貸付先の企業をどう再生していくか?という考え方を本気で考えたものなので独学で勉強するには勉強する範囲が絞りにくいという点が講座を受けるべきと考える1番の理由です。

勘違いしないでくださいね。
私は、絶対に講座を受けろなど行くな！とかは決して言うつもりはありません。

ただ、講座のお金を払えばそんなに勉強しなくても、合格できる、そんな考えを持って頂きたくないと思っています。

試験問題を、そのまま教えてくれることなんて、絶対にないのです。

講座を受けるだけではなく復習は必要です。

結局は、独学でも通学でも、勉強しなければ合格することは不可能と言うことです。

講座ではどういった勉強をするのか

皆さんが知りたいポイントとしてはいったい講座はどのような内容なのか?という点ではないでしょうか。

私は講座を受講して受験しました。そして1発で合格することができました。

講座のテキストは5冊で構成され受講期間中に4つのレポートの提出が必要になります。

テキストは、

①事業再生の基礎

②倒産処理手続

③事業再生可能性判断

④事業再生手法

⑤再建計画策定

の5つで構成されています。レポートは各テキストの範囲で、①・②でレポート1つ、③、④、⑤で各レポート1つで合計4つのレポート提出となります。

レポートは作文のようなものでなく、模試のようなテスト問題と思って頂ければ良いと思います。テキストから満遍なく出題されているため、しっかりテキストの内容を理解することが必要になります。

レポートは提出期限までに郵送で提出する必要があります。銀行研修社の宛名が印字された封筒があるので切ってを貼り郵送します。1～2週間程度でレポートの点数、勉強のポイントや力を入れるべき項目等、講師のアドバイスが記載されて返送されてきます。

そのアドバイスに基づきテキストを中心に勉強していけば勉強の効率が上がります。

特に学生や事業再生初心者の方はテキストの内容が専門的なのでボリュームが多く感じられると思います。過度に難しい問題は無いのでテキストを中心に各レポートの提出期限までにテキストをしっかり読み込む必要があります。

レポートの提出が完了すると講座の修了書が送られてきます。

独学で受験する場合の注意点

　さんざん講座は受講した方が良いと言っておきながらこういうのも何ですが、独学の受検でも満点を目指すということを考えなければ合格することは不可能では無いと思います。

　既に申し上げましたが、事業再生アドバイザー試験は金融機関に金融機関で働いている方達が多く受験する試験です。しかし、企業の再生の仕方は事業再生士と大きく変わる訳ではありません。

　既に事業再生の分野に携わっておられるコンサルタントや弁護士、税理士のような方達であれば独学での合格も可能だと考えられます。

　それでもテキストは購入した方が良いと思います。

　試験のベースはテキストからの出題となっています。テキストが有るか無いかで勉強効率が違います。テキストは体系的に勉強できるようにまとまっているためより理解が深まります。

　事業再生士のような他の試験に合格したことがあるから手を抜いても大丈夫と考えると中々合格できずに受験沼にハマることもあり得るので、独学で勉強するならどのようにしてスケジュールを組んで「受験までこういった勉強をしていく」という自己のマネジメントが必要になってきます。

まとめ

　何度も言いますが、大事なことなので何度も言います。事業再生アドバイザー試験は金融機関に金融機関で働いている方達が多く受験する試験です。

　金融機関が貸付先の企業に対しどう事業の再生をアドバイスし、どうサポートしていくかという視点が必要になります。

　事業再生アドバイザーの勉強は、独学が良いのか、講座が良いのか?という質問に対して当サイト答えとしては、初心者、事業再生の経験が乏しいとお考えの方は銀行研修社の口座を受講すべきです。

　どうしても独学で進めるなら事業再生に関する実務を経験した方で、金融機関は事業の再生をどうサポートするか?という視点を忘れないようにということだけ述べておきます。